俺は足踏み

もう少し頑張りたい三十代の日記です

宙ぶらりん

過去とか思い出とか、楽しかったあの頃を割り切る。そういうことができたらいいのに。

 

やはり楽しかった。なのに道を外して今がある。ちょっと外れただけで分岐していく未来。確定していく過去。その過去に思いを馳せ、悔恨の思いを抱えて生きる。抱えきれず、変わりもしない過去をああでもないこうでもないとこねくり回す。なんの意味もないことなのに。

 

そしてまたあの楽しかった頃を呼び戻そうと何かに祈る。祈祷師ばりに祈りを捧げる。神も仏も見境もなく。おばけにだって祈る。

 

人間は寂しいから存在している。そんな話を聞いた。そうだよな、体があれば人と触れ合えるもんなあ。素晴らしいことだけど、私の人生は寂しかった。だからこそ、過去に執着している。現在を生きられない。昔から心ここにあらず、上の空。そういう生き方にこそ後悔が宿る。でも……。

 

わがままに生きることは私にはできない。またそれでもいいと受け入れることもできない。宙ぶらりんの工場労働者。毎日上の空で粉を混ぜている。なんでこんなことしてるんだろうと思うこともある。でも必要なことということもわかっている。

 

理想と現実がごちゃごちゃに混ざり合って煩わしい。でもその仕事が与えてくれた現在を、いろいろな人達に感謝しながら生きていきたい。