俺は足踏み

もう少し頑張りたい三十代の日記です

後悔の正体

私の前に100万円の当たるくじ引きがあります。

 

一回1万円で引くことができます。

 

1万円を払いくじを引きます。

 

自信はなくとも、何か確信をもってこれだというくじを一枚引きました。

 

くじを開くとそれははずれでした。賭けた1万円は消えてなくなりました。

 

そして後悔をするわけです。

 

あの時引いたくじは自信がなかった、あれではないくじを引けばよかった。あそこにちょこっと出ていたくじ、あれが怪しかったので引けばよかった。もっと下のほうから引けばよかった。そうすれば今私は100万円を手にしているのだ。

 

この「過去を変えられるのではないか」という幻想が後悔の正体です。

 

あの時こうしていればこうなっていたという幻想と戦うことが後悔なのです。

 

そんな未来はこの宇宙が誕生した時から用意されてなどいないのです。こうなることは宇宙誕生の瞬間から決まっていたのです。

 

でも人間は不思議なもので過去に干渉できる気がしてしまうのです。期待してしまうのです。SFやファンタジー映画の中だったら簡単なのですが。

 

もっとやりようがあったというのは幻想ですし、そんなことわかりきっているわけですが、どうしても過去に戻ってやり直したいと切に願うわけです。なんならやり直せる気すら起こってくるのです。苦しくなってきます。

 

そんなときは、「人生なんてそんなもんだよ」とつぶやくほかないのです。