夜は思ったより短い。
夜になったらあれやってこれやってと考えているのに、さあ始めようと思ったときにはもう時間がない。
なにせ夜は寝ないことには朝を迎えられないのだから。
そうは言いつつ、私は今夜は寝ないと決め込んだ。
もうすぐ早出出勤しなくてはいけない。
五月に風邪をひいてからは体調がすぐれない。
たばこなんぞを限度を知らずに吸っているからだろう。
喉の痛み、咳、痰が、治らない。
そんなことよりも、私は2年以上の後悔を引きずっている。
失敗に失敗を重ね、もう取り返しはつかない。
最近身の回りで起こる変なこと、不思議なこと、それの真偽は定かではないけれど、それらを勝手に解釈し、私にとっての吉報と捉える。
この世にそういう不思議な現象があるのだとしたら、それは私へのメッセージだろう。まるで映画のインターステラーみたいで素敵じゃないか。
最近、家の中に現れる虫を誰かの生まれ変わりなんじゃないかと思い、殺生するのに戸惑うことがある。
そういう何かスピリチュアルな考え方が、いよいよ私の生活に入り込んできた。
この後悔の私へのダメージが、私をそういうものに惹きつける。
居ても立っても居られない、そういう自分を押さえつけるのに必死だ。
押さえつけなくてもどうにもならないのだが。
などと愚痴をつぶやいている間に、朝になってしまう。